2016-04-14

ツイッターより

強いショックを受けています。

手塚プロ資料室長 森晴路氏が逝去されたとの連絡が届きました。
森さんはあくまでも私個人の認識ですが、
手塚治虫が日本の漫画全ての影の創始者であるように、
日本の漫画ファンダム(あえてこの言葉を使います)全ての影の創始者でした。

今はただ、御冥福をお祈りします。
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2014-05-20

映画『ラストキング・オブ・スコットランド』

アフリカ映画 『ラストキング・オブ・スコットランド』
The Last King of Scotland、2006年のイギリス映画。

Last King Scotland2006.jpg

 原作小説があります。
 ウガンダの独裁者(と言われた)アミンの政治状況、
『エンテベの奇跡』と言われている国際法規違反、
アフリカの旧植民地における旧宗主国の横暴な振る舞いを描く映画。

 制作者は、ある程度、批判的な精神を以て描いているのですが、
たぶんは予想される様々な障害を乗り越えるのに失敗している様で、
ほぼまともには伝わってきません。

 ただし、『企画成立に於ける最大のテーマ』は見事に描かれてます。
   
 主人公はスコットランド人の青年医師、
話の都合上、かなり阿呆に設定されている。

 気まぐれでウガンダに来て、
クーデター直後のアミンにオーラを感じて近づく。

 旧宗主国・イギリス、
クーデターを誘導したアメリカ等の
影響を排除したいアミンの思惑と一致して、
主治医に抜擢される。

チヤホヤされて有頂天。

 たぶん実は諜報機関工作員である前の主治医等から、
実態とは違う情報を聞かされて混乱していく主人公、

アミンからは自分の4人いる妻の一人から
ハニートラップを仕掛けられてまんまと掛かる主人公。

 だんだん状況が切迫していき、
逃げようとする主人公だが、
アミンからはパスポートを押さえられてしまい、
しかもイギリス政府関係者に泣きついても『自業自得』とか言われる始末、
ヒドイ、
自国民を切り捨ててまで権益が大事な旧宗主国。

 医者だというのに、
イギリス諜報員はアミンの暗殺を命じる、

さすがに拒否する主人公だが、
演出として愛人にしてたアミン妻を無残に殺されて切れる。

おいおい、江戸時代なら、あんたが死罪だぜ、
明らかに逆恨みのうえに、医者が毒盛っちゃダメだよ。

 全部、アミンに見透かされてて、捕まってしまう。
 あわや、というところで、エンテベの騒動が起きて、なんとか脱出。
 行くんじゃなかった、と後悔した主人公でエンド。

 本質的にはダメな映画なのですが、
期せずしてか(実は本当は描きたかったのか?)
いろいろ面白い実態は紹介してます。

 まず、英米等(当時の)西側主導で起こされたクーデターの
神輿に乗る形で独裁者となったアミンですが、
ちゃんとカリスマはあって、国を率いる気概はあったという描写。

 そのアミンにとって、最大の欲求は
『紐付きでないテクノクラート(高級技術官僚)』であった事。

 旧植民地に留まっているテクノクラートは
全員が旧宗主国の紐付きであり、
実際は諜報員ですらあること、等ですね。
 
 そうなんですね。
要は、政治はクーデターなり、選挙なりで
主導権を取る事は可能なのですが、
その後の国家運営はテクノクラート抜きでは出来ない。

 旧植民地がそれ抜きでやろうとしても経済が破綻するしかない。

 逆に言えば、
旧宗主国側が一番困る(恐れる)事態とは、
利権や既得権に斟酌しない有能なテクノクラートの才能がある人が
旧植民地に行く事なのです。

 つまり、この主人公、阿呆な医者みたいな若者ですね。

物語は展開の都合もあって医者にしてありますが、
例えば、若くて才能があるが現場未経験な
経営コンサルト的の天才とかが行っちゃったら見も当てられない。

 そんな事態は絶対困る、
というのが、この映画最大のテーマで、
そう考えると相当に良く出来た作品だと思いますが、いかがでしょうか?

2009-11-29

西谷さんの『奈々子』最高

西谷祥子(よしこ)の『奈々子の青春』こそが、
私にとっての最高傑作という話。

nanako

10代の時に読みました。
『花びら日記』の続編。
雑誌・週刊『セブンティーン』に掲載してました。
それも読んでたと思うけど、感動したのは、
『別冊セブンティーン』の総集編を読んだ時。

ところで、この作品は明らかに、
著者の最高傑作ではないです。
(では、何が最高かは難しいけど・・・
『ジェシカの世界』?『学生たちの道』?)

私自身、読んだ直後の日記で
構成に難癖をつけている。
(実は、この事が後に私の行く末に・・・)

しかし、とにかくなぜか絶対的に感動した。
理由はもう不明ですね。
一つには、当時の少女マンガというジャンルの
持っていた総体的なエネルギーがあると思う。
あの頃の、少女マンガ雑誌のメジャーなマンガには
ものすごいパワーがあった。

少し説明すると、
これ以前の少女マンガは内容・舞台とも、主に『外国』です。
今となっては信じられないと思うけど、
初期の少女マンガは、ヨーロッパかアメリカが舞台で、
外人の女の子が主人公でないと認められなかった。
(その最後の結晶が『キャンディ・キャンディ』ね)

しかし、漫画家はやはり日本を舞台に日本人を描きたくて、
いろいろ試しては玉砕していた。
その中の一つが、たぶん、このマンガです。
だから、表現が不十分ではある。
でも、私には、たぶん、ピンポイントですごくツボに来たんだ。

何が言いたかったかというと、
つまり、いかなる作品も(もしかしたら作者的に駄作でも)
場合によっては、誰かにとっての最高傑作になる、
という話。



theme : 漫画
genre : アニメ・コミック

2009-11-28

少女マンガ全盛期の話

1980年前後、少女マンガは黄金期でした。
と、今、書くと、いわゆる『24年組』の事になります。
でも実態は、少し違うのではないかな、という話。

lala

70年安保の頃、
少年マンガが(ほぼ)最初のピークをむかえます。
東大紛争の安田講堂で『あしたのジョー』が読まれた時ね。

私は実は直に立ち会った人から聞いているのですが、
旅行から帰国した三島由紀夫が、編集部に『マガジン』を
買いに来たという逸話は本当です。

ところで、ここで、たぶん、誤解している人々がいると思う。
でも、当時の少年マンガ(マンガ全般でもいい)は、
そんなに売れてませんでした。
単行本は一番、売れてるのでも、今の数十分の一。
小説の方が、全然売れていました。
雑誌は、まあ売れてたけど、女性誌や芸能誌の方が
問題にならないレベルで売れてました。

で、安保の後、マンガがいったん低調になります。
ここで、売れだしたのが少女マンガ。
あの頃は、少女モノの方が売れていた。
(その後、何度かピークはあるが、少年モノを上回ったのは
たぶん、あの時だけ)

売れるのに、まだノウハウが確立してないので、
『ヘンなの』まで掲載される様になり、
現在の主流になる、最初はマイナーな路線が生まれる。
世の中、次がどうなるか分かる人はいないですね。
そのうちの最強だったのが、『別コミ』組ですね。

この後、ジャンプが超新星『アラレちゃん』をぶち上げ、
一気に情勢が変わります。
この辺から、やっと本当に『マンガの時代』になる。
それでも、マンガの部数が小説を超えたのは、
記録を当たってないので感覚で書きますが、
たぶん、1980年代半ばくらいではないかな?

そんなマンガ(少なくとも紙媒体での)も、
90年代半ばにピークをむかえ、今や衰退途上。
この後は、どうなるのでしょうね。

theme : 本に関すること
genre : 本・雑誌

2009-11-24

インターネットでは無理な事

前回の続き。

インターネットで、活字で手に入るあらゆる情報が集まるとして、
では、手に入らない情報は何か、という話。

最初に、海外コミックを求めて、アメリカ西海岸に行った時に、
もっとも新鮮な情報だったのは、空気感、でした。

それこそ、字で書いて説明不可能なのですが、
ようするに、空気が乾いていて、遠くが霞まない?
景色の見え方が違う。
絵でいうと『スーパーリアリズム』の世界そのもの。
当然、アメコミの背景の、鋭く、どぎついコントラスト、色が
そのまま、あったのです。
一発で、なぜ、あの絵になるのか納得できましたね。

この体験は、その後何度も続き、
ヨーロッパに行けば、いわゆる西洋絵画の空気感と色が
技法ではなく、単なる写実だと体感できました。

この感覚的な納得は、行かないと無理。

そして、建築物。
西アジア中心に旅行する様になって、
あの空間芸術的な建物を『感じる』快感を覚えると、
抽象が表せる文字情報は、ともかく、
絵師のはじっこにいる私としては、
『無理』と言うしかない。
絵でも写真でも、説明は出来ても、
あの圧倒的な感覚を、未体験の人に共有させるのは
完全に無理。
たぶん、今後、登場する
進化した3D映像なら可能なのかもしれないけど
当分は不可能だと思う。

未だ、インターネット情報が及ばない世界と言えるでしょう。

granada

theme : 旅先での風景
genre : 旅行

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