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2023-11-06

「剣と蝸牛の国、コンゴ―」

石坂さんの他の著作がないか探していたら、こんな本を見つけました。
コンゴ独立前に現地に行っていた日本人の体験記

congo1961ymmt.jpg

「剣と蝸牛の国、コンゴ― 黒い大陸の明るい人達」
山本玲子
著、野田経済社、1961年

「1960年6月30日のベルギー領コンゴ独立の前後、1年半を、レオポルドヴィルの日本領事館(現キンシャサの日本大使館)勤務の夫の転勤に伴って同行した一日本人女性の滞在記
1959年~61年

わずが1年半の間に、当時まだ運行されていたオナトラ社の豪華客船に乗ってレオポルドヴィル(現キンシャサ)からスタンレーヴィル(現キサンガニ)までコンゴ河を上り、1800kmを1週間かけて船旅を楽しみ、そこから陸路で、”アフリカのエデン”と呼ばれたキブ州へ、そしてルワンダ、ブルンジも訪問して、かのじょの感性で旅日記が綴られている。
イツゥーリの森にすむピグミー(この本の中では、”倭人族”と書いてピグメというルビをふっている!)のこと、ルワンダとブルンジの王さまの違い、そしてその後大虐殺が起こるツチ族とフツ族の関係のことも描写されていてとにかく面白い。
又、エリザヴェートヴィル(現ルブンバシ)訪問の時のことも記されていて、銅の一大産地として発展する町と人々の印象を語る文章にも興味注がれた。
そしてなんといっても、かのじょの洞察力と分析力のすばらしいことには圧巻だった。
著者は、カサヴブ氏にもルムンバ氏にも実際に会っている。

1960年の独立を推し進め、”独立の父”として亡くなった今も人気を保つ初代大統領カサヴブ氏の出身地、バコンゴ地域に14,5世紀の頃に栄えたバコンゴ王国の象徴が「蝸牛と剣」だということです。その後、アバコ党の微章となった。
アバコ党はバコンゴ―王国(レオポルトヴィルから南西のバコンゴ地方から旧仏領コンゴ、アンゴラに掛けて、14,5世紀ころに栄えた王国)の過去を精神的な支えとしている。」
http://ihirokobonobo.blogspot.com/2021/01/blog-post.html


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2023-11-05

『コンゴ』

congo1961iszk.jpg

『コンゴ』 石坂欣二著、二見書房、1961

古すぎて、情報がなかったので、図書館にリクエストをかけて取り寄せてもらった。
なんと、コンゴ独立直後に現地で取材をした新聞記者の書いたものだった。
ルムンバ殺害事件の前後に現地にいたという。
なので当時の状況も、生々しい記述に満ちている。
彼の子供や奥さんの消息、カサブブ、ツオンベ、モブツの経歴
ルムンバの副官ギゼンガと謎の混血のマタ・ハリ、
当時のコンゴ人の様子
植民地時代の話、
ここですでにカタンガのウランが広島・長崎に落とされた原爆に使われたという話が書かれている。
面白くて一気に読んでしまった。
国立国会図書館のデジタルコレクションでも閲覧可能のようです。
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001019831-00
http://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/book/390898.html

石坂欣二氏の 『コンゴ』(1961)を探しているときに
もう一冊、引っかかった本がある。
新たに書いたのかと思ったら、どうも抜粋版らしい。

秘境探検シリーズ〈第2〉裸族ガビオン・おんぼろ号冒険記・動乱のコンゴを行く(1967)
小林大二 著,望月昇 著,石坂欣二 著
山王書房 1967
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000000857498-00

それから翻訳本を見つけました
これも面白そうです。

「広島・板門店・ハノイ-バーチェット自伝-」
ウィルフレッドバーチェット著 新庄哲夫 石坂欣二--河出書房新社--1972年
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001213889-00

ウィルフレッド・グラハム・バーチェット(Wilfred Graham Burchett, 1911 - 1983)
「オーストラリア出身のジャーナリスト。
1940年、ジャーナリストとしての最初の活動をになう。フリージャーナリストとして、ヴィシー政権下のニューカレドニアでの反乱のリポートが、ロンドンの『デイリー・エクスプレス』紙に掲載される。
第二次世界大戦中は、ビルマや中国で報道活動に従事する。また、太平洋戦争でのアメリカ軍の反攻も、リポートしている。
GHQの報道規制があったにもかかわらず、1945年9月3日、原爆投下から1か月を経ていない広島市を訪問し、その惨状を「ノー・モア・ヒロシマ (No more Hirosima)」という言葉とともに世界に打電した。
1953年の朝鮮戦争の休戦会談においては、北朝鮮側からの取材陣に加わった。
ベトナム戦争において、一般市民を巻き添えにした爆撃を敢行しているアメリカ側を非難し、北ベトナム側にたった報道姿勢を貫いている。
1976年10月14日の『ガーディアン』紙では、カンボジア情勢においてクメール・ルージュに好意的な記事を書いていた」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88

2023-11-04

『コンゴ独立史』

コンゴ独立史 (現代史 戦後篇 17 アフリカ 4)
C・ホスキンズ著 土屋 哲訳
みすず書房 1966.
Catherine Hoskyns :
The congo since independence : January1960-December 1961
Oxford Univ. Press 1965
congoindpndne66.jpg

これも古くて、どんな本か気になって、図書館で確認
とりあえず、あとがきから読んでみて、大変面白いです。(まだ途中)
これも当時、リアルタイムで起こった動乱を可能な限り調べて書いた本
ちょっとすごい
状況説明が詳しくて、分かりやすいです。
詳しすぎて、こっちの容量が追いつかないですが(笑)

国会図書館のデジタルコレクションに登録されています。
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000001083706-00

「ジャーナリストとしてアフリカで2年間過ごし、西アフリカ、東アフリカ、コンゴを広く実地踏査した後、チャタムハウスの研究員として、さらに直接現地(ベルギー、コンゴ、アメリカ)に飛んで資料を収集
著者自らが現場にいたという同時代性が持つ強み
現段階で望みうる最もすぐれたアフリカ研究の本格的な歴史書の一つ」訳者あとがき

「利用できる限りのあらゆる文書記録を駆使して行った分析、関係のある多くの人物との交わされた討議を基礎にして、1960-61年という決定的な二年間にコンゴで起こった出来事についての、学問的な、公正な立場からの記述」(コナー・クルーズ・オブライアン)

Catherine Hoskyns
コベントリー大学の名誉教授
The Ethiopia-Somali-Kenya dispute, 1960-67 : documents 1969
エチオピア・ソマリア・ケニア紛争
The organization of African unity and the Congo crisis, 1964-65 : documents 1969
アフリカ統一組織とコンゴ危機
http://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/creator/489785.html
https://www.coventry.ac.uk/life-on-campus/staff-directory/arts-and-humanities/professor-catherine-hoskyns/

Chatham House 王立国際問題研究所
Royal Institute of International Affairs, 略称:RIIA)イギリスのシンクタンク。
イングランドのケント州チャタムにあるのでチャタム・ハウス(Chatham House)とも呼ばれる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E7%AB%8B%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80
https://en.wikipedia.org/wiki/Chatham_House

Conor Cruise O'Brien
「1961 年にアイルランドの国連代表団からダグ・ハマーショルド国連事務総長の特別代表として新しく独立したコンゴ (現在のコンゴ民主共和国)のカタンガ地域に出向
クルーズ・オブライエンは、イギリス、フランス、そしてローデシアの白人勢力の組み合わせが、カタンガを親西側の属国として分割しようとしていると非難した。彼は軍事力を用いて西側傭兵とカタンガ軍の組み合わせに対抗した。
クルーズ・オブライエンは1961年6月14日にエリザベートビル(現在のルブンバシ)に到着し、自称独立運動エタット・デュ・カタンガの指導者モイーズ・ションベとの交渉における国連の要人となった。」
https://en.wikipedia.org/wiki/Conor_Cruise_O%27Brien

2023-10-15

ぶよお堂

輸入地図が充実していたマップハウス。
いつの間にか神田三省堂本店からなくなって、困っていたら、
いつの間にか日本橋に!マップショップが。

武揚堂って懐かしい!
地図の 専門出版社だよね。
外国の地図も扱うようになったんだ。

アフリカの地図、まとめて買いに行きました~!
ギニアとリベリアがなかった~
ナミビアとケニア買い忘れた~

グッズも色々ありました~

地図専門店「ぶよお堂」
https://www.mapshop.co.jp/


「明治30年(1897年)に創業した株式会社武揚堂の出版・書店販売部門を継承し、平成19年(2007年)に設立された会社です。
戦後より国土地理院発行の地形図の元売として全国の販売店様へ取次業務を行っております。
また、自社出版物として道路地図、地図に関する書籍や地図カレンダー、
江戸時代の地図制作者伊能忠敬が作成した『伊能図』などを刊行。」
https://www.mapshop.co.jp/user_data/about_buyodo.php

「武揚堂はもともと軍用図書出版社。
創業の際、旧幕臣で明治政府にも重用された榎本武揚(たけあき)が存命中で、社名が同じ字のため、わざわざ了承を得たと伝えられている。 」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/189055

2023-10-02

『アフリカの女王』

原作本
africanqueen1935 Forester.jpg

アフリカの女王 (ハヤカワ文庫 NV 191)
The African Queen (1935年)(Cecil Scott Forester、1899 - 1966)
セシル・スコット・フォレスター (著), 佐和 誠 (翻訳) – 1979
「いつ壊れてもおかしくない小型船による決死の川下り。それは、アフリカの奥地で布教に一身をささげていたローズの兄を死に追いやったドイツ軍への復讐の旅でもあった。」
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R2ZYC9HI7S46ZT/ref=cm_cr_dp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=4150401918

設定はドイツ領東アフリカ(現在のブルンジ、ルワンダ、タンザニア)になっていて、「アフリカの女王」号はベルギーの鉱山会社が所有し、航行しているのは、ウランガ川という。そしてボラ川という川はなさそう。
ウランガ川(キロンベロ川)はタンザニアのモロゴロ地方南西部の高地、東アフリカ地溝帯の東斜面に源を発しています。この川はリンディ地域の北東境界に沿って北東に流れ、その後ルフィジ川に流れ込む。ルフィジ川は最終的にプワニ地域の南海岸でインド洋に流れ込む。(https://en.wikipedia.org/wiki/Ulanga_River)
(https://de.wikipedia.org/wiki/Kilombero_(Fluss))
そしてドイツの砲艦が停泊していた湖はタンガニーカ湖。
マラガラシ川というのがタンガニーカ湖に流入する川の中で最大の流域を持っていて、モデルはここではないかと言う意見があるよう。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Malagarasi_River)
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B7%E5%B7%9D)
(https://qa.answers.com/movies-and-television/Is_the_Ulanga-Bora_River_in_The_African_Queen_real_and_where_are_the_Ulanga_and_Bora_Rivers)

セシル・スコット・フォレスター(Cecil Scott Forester、1899 - 1966)
「海軍をテーマとした冒険小説で有名なイギリスの小説家。ナポレオン・ボナパルトのころの海戦を描いた、11巻からなるホーンブロワーシリーズで最も知られている。また、『アフリカの女王』(1935年)はジョン・ヒューストンが1951年に映画化した。 」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC

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