ロンドンは、オリエンタリズム探しにはもってこいの町ですね。
一昨年、実はとうとう、オリエンタリズムのギャラリーを見つけました。
ギャラリーといっても、美術館と思っていたら、画廊でしたが。
マザフ・ギャラリー

ここはフランスのACR社から出ている
「オリエンタリズム」の画集のかなりの絵を所有していたんです。
(これについてはまた後日)
以前から、すごく気になっていて、いつか行きたいと思っていました。
でもロンドンの美術館で探してもわからなくて、
諦めていたんです。
そうしたら、泊まっていた宿のフロントに置いてあった
催しの小冊子の中に、載っていたのです!
何気なく、ばらばらとめくっていたら、…!
えっ? ええっ! うそーっ!
という感じでした。
ヴィクトリア・アルバート美術館の近くで、
即行、駆けつけましたよ。

きゃゃゃーっ!!
ディヴィッド・ロバーツDavid Roberts の銅版画がいっぱい!
す、凄い! 生で見たのは始めて!
他にもオリエンタリズムばかり…!
感動でした!
そこの人が、ヴィクトリア・アルバート美術館やテート、ウォレスにも
ディヴィッド・ロバーツの絵があると教えてくれて、
即刻、行ってきました。
ありました! 原画です!

ディヴィッド・ロバーツの絵に最初に出会ったのは、
20年近く前、スペインはグラナダでした。
絵はがきで売っていた、アルハンプラ宮殿の銅版画がとても素敵で、
一目惚れでした。
ポートフォリオ(複製画)を見つけて、狂喜乱舞。
私の宝物です。

有名なのはエジプトのもの。それから聖地パレスチナ。
でも他にも色々描いているはずなのに、それらは全然画集が出てなくて。
まさか、本物が見れるとは…。
本当に素晴らしかったです!!
感激です!
う~ん…、呼ばれましたね。
呼んでくれたんですね。
ありがとう。
嬉しいです。
時々、あるんです。こういうことが。
ずっと欲しいと念じていると、本が呼んでくれたりするんです。
「私はここよ」って。
これで、絶版本の並河万里の写真集とか、
ACR社の「オリエンタリズム」の画集にも呼ばれました。
今年、秋にロンドンの テートで「オリエンタリズム」展があるのを
偶然、知った時は、
よっぽど、有り金はたいて、無理やり行こうかと画策しましたが、
ちょっと無理でした。
でもその代わり、カタログは手に入れました。
友たちが、ちょうどロンドンに行くというので、
頼んだんです。
私の好きな絵は出ていなかったので、
まあ、いいや。

「オリエンタリズム」の絵については以前、どこかで書いた記憶があるのですが、
19世紀に英仏独の植民地政策で、
中近東が植民地にされた時に、
同行した画家がけっこういたみたいで、
彼らが残した絵が素晴らしいのです。
まだ昔の面影が残っている様子を生き生きと描いていて、
本当にため息が出るほどです。
ディヴィッド・ロバーツもその一人で、
他にも、ジャン・レオン・ジェロームやアンリ・ルニョーが大好きです。

この時も偶然(いえ、呼ばれたんですね)
大英で、ジャン・レオン・ジェロームのスケッチも見つけました。
いやあ、素晴らしかったです。
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