2018-07-22
『西郷どん』
西郷に関しては勉強不足なので、知らなさ過ぎ。
詳しい解説を見つけたのでメモメモ…
(第6回) ―薩摩藩とジョン万次郎―
<万次郎と同じく土佐の出身で、船で米を運搬中に万次郎と同じく遭難し、
後に漂流生活を送った野村長平という人がいます。
長平の漂流は、万次郎の漂流より60年ほど前の話になりますが、
この長平の漂流生活をリアルに描いたのが、吉村昭の小説『漂流』です。
当時の漂流生活がいかに過酷なものであったのかと
長平の凄まじいばかりの強靭な精神力を知ることが出来ますので、
ご興味のある方は是非読んでみてください。オススメの小説です。>
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-113.html
粒山 樹氏のブログより
****
粒山樹著
『維新を創った男 西郷隆盛の実像』(扶桑社)
町田 明広
『西郷隆盛 その伝説と実像』(NHK出版)
家近良樹
西郷隆盛:人を相手にせず、天を相手にせよ
(ミネルヴァ日本評伝選)(ミネルヴァ書房) 2017
<西郷隆盛の真の姿を究明したいという著者の執念が籠もっている。
その思いが580ページという本書の厚さに繋がったのだが、
その願いは十分に達せられている。
歴史の真実に迫ろうとするとき、一次史料が鍵を握ることが多いのだが、
著者の一次史料に対する丹念な取り組みは敬服に値する。
管見だが、西郷に関する通説を根底から覆す、
類書の追随を許さぬ最高の研究書と考えている。
一次史料から明らかになったことはいろいろあるが、
とりわけ私の目が吸い付けられたのは、
●西郷の性格、
●盟友とされる西郷と大久保利通との仲、
●西郷の西南戦争に対する考え方――の3つである。>
先崎彰容
『未完の西郷隆盛』(新潮選書)。
<さまざまな思想家が西郷をどう論じてきたかを通し、
思想家が日本の近代化をどう捉えていたかを浮き彫りにする。
「西郷は近世を終わらせ新しいものを創ろうとしたが、
政争に敗れてなし得なかった。
しかし、本来向かうべきだった日本の姿が
西郷路線にあると主張する人は当時から少なくない」という。>
*****
第10回) ―篤姫と左内―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-117.html
<今回の『西郷どん』においても、
「将軍継嗣問題(家定の跡目相続を巡る問題)」との関係で、
島津斉彬がヒー様こと一橋慶喜を将軍継嗣に据えるため
、篤姫を将軍御台所に送り込んだという形で描かれていますが、
現在それは完全否定されており、もはや通説とは呼べないレベルの話になっています。>
芳即正『島津斉彬』(吉川弘文館)
第19回) ―砂糖地獄―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-129.html
<のちに西郷が沖永良部島に遠島された際、
同島の間切横目の職にあった土持政照に対し、
「与人役大躰(よひとやくだいたい)」(『西郷隆盛全集』一)という、
役人の心がけを記した文書を手渡していますが、その中に次のような一節があります。
(拙著の現代語訳版から引用します)
「百姓は力を労して天意に報いるのが職分であり、
役人は心を労して天意に報いるのが職分です。
力を労するとは、農作業に勤しみ、年貢を滞納せず、
あるいは課役を勤めるということです。
また、心を労するとは、百姓の頼りになるように諸事取り扱い、
凶作のための対策をし、農作業の時節を失うことがないよう配慮してやることです」(P46)
この一文には、西郷の理想が語られています。
つまり、「農民とは、農作業や課役に励み、藩ひいては国のために尽くすのが本分であり、
役人とは、私利私欲を一切絶ち、そんな農民たちを慈しんで、
彼らが働きやすい環境を整えてあげる」ということです。
西郷はそれが「天意に報いる行為である」と規定していますが、
この一節にあるとおり、西郷の理想とは、農民たちの解放ではありません。
民は国のために働き、
そして役人(つまり武士階級)は民に思いやりをもって配慮してあげる、ということに過ぎないのです。
ブログ 敬天愛人
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-128.html
『西郷どん』感想&小解説(第17回) ―月照の薩摩入りと西郷の入水―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
第16回) ―斉彬の死と西郷と久光―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-126.html
第15回) ―斉彬の率兵上京計画―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-125.html
(第14回) ―斉彬書簡から見た将軍継嗣問
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-124.html
第13回) ―安政4年の西郷と大久保の考察
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-122.html
詳しい解説を見つけたのでメモメモ…
(第6回) ―薩摩藩とジョン万次郎―
<万次郎と同じく土佐の出身で、船で米を運搬中に万次郎と同じく遭難し、
後に漂流生活を送った野村長平という人がいます。
長平の漂流は、万次郎の漂流より60年ほど前の話になりますが、
この長平の漂流生活をリアルに描いたのが、吉村昭の小説『漂流』です。
当時の漂流生活がいかに過酷なものであったのかと
長平の凄まじいばかりの強靭な精神力を知ることが出来ますので、
ご興味のある方は是非読んでみてください。オススメの小説です。>
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-113.html
粒山 樹氏のブログより
****
粒山樹著
『維新を創った男 西郷隆盛の実像』(扶桑社)
町田 明広
『西郷隆盛 その伝説と実像』(NHK出版)
家近良樹
西郷隆盛:人を相手にせず、天を相手にせよ
(ミネルヴァ日本評伝選)(ミネルヴァ書房) 2017
<西郷隆盛の真の姿を究明したいという著者の執念が籠もっている。
その思いが580ページという本書の厚さに繋がったのだが、
その願いは十分に達せられている。
歴史の真実に迫ろうとするとき、一次史料が鍵を握ることが多いのだが、
著者の一次史料に対する丹念な取り組みは敬服に値する。
管見だが、西郷に関する通説を根底から覆す、
類書の追随を許さぬ最高の研究書と考えている。
一次史料から明らかになったことはいろいろあるが、
とりわけ私の目が吸い付けられたのは、
●西郷の性格、
●盟友とされる西郷と大久保利通との仲、
●西郷の西南戦争に対する考え方――の3つである。>
先崎彰容
『未完の西郷隆盛』(新潮選書)。
<さまざまな思想家が西郷をどう論じてきたかを通し、
思想家が日本の近代化をどう捉えていたかを浮き彫りにする。
「西郷は近世を終わらせ新しいものを創ろうとしたが、
政争に敗れてなし得なかった。
しかし、本来向かうべきだった日本の姿が
西郷路線にあると主張する人は当時から少なくない」という。>
*****
第10回) ―篤姫と左内―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-117.html
<今回の『西郷どん』においても、
「将軍継嗣問題(家定の跡目相続を巡る問題)」との関係で、
島津斉彬がヒー様こと一橋慶喜を将軍継嗣に据えるため
、篤姫を将軍御台所に送り込んだという形で描かれていますが、
現在それは完全否定されており、もはや通説とは呼べないレベルの話になっています。>
芳即正『島津斉彬』(吉川弘文館)
第19回) ―砂糖地獄―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-129.html
<のちに西郷が沖永良部島に遠島された際、
同島の間切横目の職にあった土持政照に対し、
「与人役大躰(よひとやくだいたい)」(『西郷隆盛全集』一)という、
役人の心がけを記した文書を手渡していますが、その中に次のような一節があります。
(拙著の現代語訳版から引用します)
「百姓は力を労して天意に報いるのが職分であり、
役人は心を労して天意に報いるのが職分です。
力を労するとは、農作業に勤しみ、年貢を滞納せず、
あるいは課役を勤めるということです。
また、心を労するとは、百姓の頼りになるように諸事取り扱い、
凶作のための対策をし、農作業の時節を失うことがないよう配慮してやることです」(P46)
この一文には、西郷の理想が語られています。
つまり、「農民とは、農作業や課役に励み、藩ひいては国のために尽くすのが本分であり、
役人とは、私利私欲を一切絶ち、そんな農民たちを慈しんで、
彼らが働きやすい環境を整えてあげる」ということです。
西郷はそれが「天意に報いる行為である」と規定していますが、
この一節にあるとおり、西郷の理想とは、農民たちの解放ではありません。
民は国のために働き、
そして役人(つまり武士階級)は民に思いやりをもって配慮してあげる、ということに過ぎないのです。
ブログ 敬天愛人
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-128.html
『西郷どん』感想&小解説(第17回) ―月照の薩摩入りと西郷の入水―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
第16回) ―斉彬の死と西郷と久光―
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-126.html
第15回) ―斉彬の率兵上京計画―
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(第14回) ―斉彬書簡から見た将軍継嗣問
http://keitenaijin924.blog.fc2.com/blog-entry-124.html
第13回) ―安政4年の西郷と大久保の考察
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