人類はどこへ行くのか

人類はどこへ行くのか (興亡の世界史２０)
杉山 正明 (著), 大塚 柳太郎 (著), 福井 憲彦 (著)
講談社 (2009/4/25)



講談社の新しい世界史にアフリカがない－という話を聞き、
ちょっと見てみたら、最後の巻にまとめるように載っているらしい。
で、どんなもんか、こちらもついでに図書館で借りてみました。

五章：「アフリカ」から何がみえるか　松田素二
京大教授（アフリカ地域研究）

問題点が実にコンパクトに凝縮されていて、面白いです。
部族対立や部族社会自体、
実は植民地時代に欧米が作り上げた規定だったとか。
ヨーロッパが自由・平等と言って、
市民社会を押し進めていた裏で、
人間と認めないことでアフリカで人と冨を収奪して、
蓄積して冨でヨーロッパは力をつけたとか。
未だに紛争の種を振りまいているとか。

本来、流動的で柔軟性をもったアフリカ社会が、
その本来の力を使って再生をはかろうとしているとか。
アパルトヘイトを認めて、許す－というやり方など。