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2012-09-28

『ヘブンズ・コマンド』

「ハルツームのゴードン」
これはもしかして当然、大英帝国側からの資料もあるはずと、
図書館で探してみました。

ありましたよ!
『パックス・ブリタニカ』第一部
『ヘブンズ・コマンド』下巻によると、
当時の首相がなかなか救援を送らなかったので、
「白い羽根」の付いた彼の名前のカードが出たという。

Morris_Heaven's Command02.jpg

(ジャン・モリスのパックス・ブリタニカ(Pax Britannica)三部作の第1段)
<世界支配を「天命(ヘブンズ・コマンド)」とした帝国の知略と人々の確信
英国の国民的歴史作家モリスの最高傑作>,

ヘブンズ・コマンド―大英帝国の興隆(下)
ジャン・モリス , 椋田 直子 (翻訳) 講談社 (2008/9/11)
Jan Morris

(ヘブンズ・コマンド―大英帝国の興隆
Heaven's Command:An Imperial Progress
パックス・ブリタニカーー大英帝国最盛期の群像
Pax Britannica:The Climax of an Empire
帝国の落日
Ferewell the Trumpets:An Imperial Retreat )

「天命」ですか!…

実は先日、英文学が専門で
ロンドンに住んでいたこともあるという
知り合いに会ったので、話してみたら、
「白い羽根を渡す=臆病者と烙印を押す」というのは、
イギリスではわりと普通によくあるという話を聞きました。
いわゆる、良心的戦争忌避者などが
白い羽根でいじめられるのだそうです。
そうだったのか…。

大変興味深いレビューを見つけたので。
<著者は英国では有名な旅行作家で、
…もともとこの作品は、3部作で、
かなりの時間(出版の時期を見ると10年以上)をかけて、
世界中の英国帝国主義ゆかりの場所
(その中には有名な場所から、
ほとんど聞いたこともない場所まで含まれます)を
実際に訪問して書かれた作品です。

確かにイギリス人なりの公平感を持って、
英国帝国主義の影の側面も取り上げられています。

しかし基調はkiplingのwhite men's burden
といっても過言ではないでしょう。

究極的には失敗するよう運命付けられた使命にもかかわらず、
それを天命(heaven's command)として受け止め、
その使命を遂行した多数の有名無名のイギリス人の
”悲しさ”が淡々と描かれます。

…そして私たち日本人は、この面の皮の厚さと、
反省なるものとは無縁の普遍的な自信に驚かされるだけです。
日本人にはこのような筆致で
自分たちの”ささやかな”植民地の歴史を振り返ることはできないのです。」 >
http://www.amazon.co.jp/review/R1Q4G3V3IIIKUF/ref=cm_cr_dp_title?ie=UTF8&ASIN=406213263X&channel=detail-glance&nodeID=465392&store=books

ジャン・モリス
 http://www.kanshin.com/keyword/728960

<ジャン・モリスは言ってみれば、「イギリスの司馬遼太郎」>
と言ったのは、立花隆氏だそうで。

「帝国の落日」 ジャン・モリス著 講談社  
立花隆・私の読書日記 週刊文春 [2010年10月7日号]
http://chez.tachibanaseminar.org/keisai/images/2010/h-84.pdf

『帝国の落日』(上)(下)
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/konoichi/1103/07.html

こちらではアラビアのロレンスやガンジーも登場するそうです。
読んでみたいです。
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