2016-03-30
マーニー教本

マーニー教 再発見された古代の信仰
ニコラス・J・ベーカー=ブライアン (著), 青木健 (翻訳)
青土社 (2014
Baker‐Brian,Nicholas J.
Manichaeism: An Ancient Faith Rediscovered
<イエス・キリストを教義の枢要な地位におくマーニー教は、
ゾロアスターや仏教の要素を接取しつつ東西に拡散、
「真のキリスト教」との自認のもとに一時は全ローマをマーニー化する勢いをしめしたが、
その教勢も今日までにほぼ消滅、
真の姿はいまだベールをかぶったままだ。
後に「異端=マーニーの残党」とイメージされるほどの恐怖を
キリスト教会に植え付けたマーニー教とはいかなる宗教だったのか?
この古代の魅力的な宗教について
グノーシス研究の立場から考察し紹介する、絶好の入門書。 >
気がついたら、
マニ教の本がいつのまにか色々出ているのでまとめてみたくなり。

『マニ教とゾロアスター教』
山本由美子
山川出版社〈世界史リブレット〉、1998年
<消えたマニ教と生き残ったゾロアスター教。
独特の教義と儀礼をもつ二つの宗教の盛衰を通して、
古代イランの人々の心性と国家の実像に迫る。
知られざる古代文明の宗教世界。 >

『マニ教』
ミシェル・タルデュー
大貫隆・中野千恵美訳、白水社〈文庫クセジュ〉、2002年
Michel Tardieu Manichaeism
<三世紀のペルシアで生まれたマニ教は、厳粛な倫理と儀礼により律されていた。
イスラム世界にラマダン(断食月)をもたらしたのもこの宗教である。
本書は、開祖であるマニが唱道した教えを、彼が残した聖典を検証しつつ解説してゆく。
ゾロアスター教とキリスト教と仏教とが秘教的に融合した世界観に迫る。>

『マニ教』
青木健
講談社〈講談社選書メチエ〉、2010年
<ゾロアスター・イエス・仏陀の思想を綜合し、
古代ローマ帝国から明代中国まで東西両世界に流布しながら
今や完全に消失した「第四の世界宗教」。
「この世」を悪の創造とし全否定する厭世的かつ魅力的なその思想の全貌を、
イラク・イラン、中央アジア、北アフリカ、ヨーロッパ、中国に亘りあまねく紹介する世界初の試み。>

光の庭―小説マニの生涯 Gardens of Light/ Les Jardins de lumière
アミン マアルーフ 、 戸田 聡 (翻訳) 連合出版 (2011)
<エジプトでは、彼は「イエスの使徒」と呼ばれた。
中国では、彼は「光のブッダ」とあだ名された。
世の君侯たちは彼を「偽りの悪霊」と呪った。
古代の世界宗教の始祖マニの生涯を仏ゴンクール賞作家が描く歴史小説。>

古代オリエントの宗教
青木 健
(講談社現代新書)2012
<最大の土着宗教ゾロアスター教、
「真のキリスト教」を自称したマニ教、
イスラームのグノーシス=イスマーイール派――。
13世紀に「異教の魔神たち」が封じ込められるまで、
宗教的想像力がもっとも奔騰した1000年を描きだす、東方の精神史。 >
2014-05-15 アミン マアルーフ
スポンサーサイト