2016-09-04
『満州国演義』
満州の歴史は前から気になっていて、そうのうち調べてみたいと思っていました。
読んでみたい。
『満州国演義』全9巻 船戸与一 新潮社 2007-2015
<舞台は満州事変から第二次世界大戦終結までで、
架空の人物、敷島四兄弟がそれぞれの視点から満州国の興亡を描いていき、
最後は通化事件で悲劇的なクライマックスを迎える。
執筆途中の2012年頃には船戸が肺がんを患っていることが公表されており、
一時は完結も危ぶまれた。
最終巻の9巻の刊行から2か月後の2015年4月22日、船戸は肺がんによりに死去した。>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%80%E5%B7%9E%E5%9B%BD%E6%BC%94%E7%BE%A9
<満州帝国が消えて70年――日本人が描いた“理想の国家”がよみがえる! 今こそ必読の満州全史。
権力、金銭、そして理想。かつて満州には、男たちの欲望のすべてがあった――。
事変の夜から十四年が経ち、ついに大日本帝国はポツダム宣言を受諾する。
己の無力さに打ちのめされながらも、それぞれの道を貫こうとあがく敷島兄弟の行く末は……
敗戦後の満州を描くシリーズ最終巻。中毒読者続出の人気大河ロマン、堂々完結。>
「ペリーの来航によって完全に覚醒した日本の民族主義は
松陰の提示した方法によって怒濤の進撃を開始し、
アメリカの投下した二発の原子爆弾によって木端微塵にされた。
日本の民族主義の興隆と破摧。
たった九十年のあいだにそれは起こった。
これほど劇的な生涯は世界史上類例がないかも知れない。」
波 2015年3月号より
[船戸与一『満州国演義』全九巻完結記念特集] 〈正史〉と〈叛史〉をつむぐ、すさまじい力業
井家上隆幸
<原稿枚数は四百字原稿用紙で七千枚超か。
昭和三年六月四日の高級参謀河本大作らによる
満州軍閥の支配者・張作霖爆殺(満州某重大事件)に始まり、
昭和二十一年五月の広島で閉じる〈大叙事詩〉『満州国演義』全九巻が完結した。
〈演義〉とは「歴史の事実を面白く脚色し俗話(「白話」)を交えて平易に述べた小説」のこと。
『蝦夷地別件』(九五)で〈民族国家〉への原初をえがき、
次いで『新・雨月/戊辰戦役朧夜話』(二〇一〇)で日本陸軍の原点を追求した船戸与一
船戸与一には、小説家になる以前に豊浦志朗の筆名で書いた二つのルポルタージュ、
『硬派と宿命』(七五)と『叛アメリカ史』(七七)がある。
『満州国演義』で真正面から向きあい、
「幕末維新時に巣立ちし飛翔した日本の民族主義が
ついにはいったんの墜死を遂げるまでの濃密な歴史」の
〈九十年〉の後半を、船戸与一は、敷島家の四兄弟をして凝視させ、
ときに加担させて、〈正史〉と〈叛史〉をつむいで見せるのだ。>
出版社サイト▽
船戸与一『残夢の骸―満州国演義9―』|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/book/462310/
雨宮由希夫による書評 - 歴史時代作家クラブ公式ブログ
http://rekishijidaisakkaclub.hatenablog.com/entry/2015/03/23/185813
<週刊誌連載に際して、作家は
「満州のすべてが丸ごとわかるような作品を書きたい」
と抱負を述べたことがあったが、
その願いは十分に成就したというべきであろう。
歴史的事象に対する作家自身の想像力によって歴史の真実に迫り、
日本の興亡を巡る壮大なドラマを
総合的な戦争文学として記述しようという意思、使命感が読者に伝わってくるからである。>
【著者に訊け】船戸与一 圧倒的スケールで描く『残夢の骸』
- 週刊ポスト(2015年3月13日号、最終巻刊行直後の船戸へのインタビュー)
http://www.news-postseven.com/archives/20150305_306921.html
<原稿枚数、7500枚超。
全9巻に及んだ船戸与一著『満州国演義』が、
『残夢の骸』をもって遂に完結した。
その全てを「鉛筆で手書き」した船戸氏は2009年以来、
癌との闘病を強いられつつ、第1巻から約8年に亘った道程は余人の想像を絶する。
満州という現象を丸ごと、
それも「当時の空気も含め“森”全体を描く」大事業に挑んだ本作では、
東京麻布に生を享けた〈敷島四兄弟〉それぞれの生き様を通じて、
昭和3~21年に至る時代のうねりを包括的に描き出す。
出色は戊辰戦争で活躍した長州藩士を祖父、
建築学の権威を父に持つ、4兄弟の4つの視点だ。
外務官僚として満州国建国にも携わる〈太郎〉。
馬賊の頭目として大陸を駆けめぐる〈次郎〉。
関東軍の花形将校〈三郎〉。
無政府主義に傾倒し、渡満後は裏の顔も持つ〈四郎〉。>
文化部編集委員・喜多由浩が読む
『残夢の骸 満州国演義 9』船戸与一著
- 産経新聞(2015年4月4日…本書の「軍部悪玉論」を批判している)
http://www.sankei.com/life/news/150405/lif1504050028-n1.html
読んでみたい。
『満州国演義』全9巻 船戸与一 新潮社 2007-2015
<舞台は満州事変から第二次世界大戦終結までで、
架空の人物、敷島四兄弟がそれぞれの視点から満州国の興亡を描いていき、
最後は通化事件で悲劇的なクライマックスを迎える。
執筆途中の2012年頃には船戸が肺がんを患っていることが公表されており、
一時は完結も危ぶまれた。
最終巻の9巻の刊行から2か月後の2015年4月22日、船戸は肺がんによりに死去した。>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%80%E5%B7%9E%E5%9B%BD%E6%BC%94%E7%BE%A9
<満州帝国が消えて70年――日本人が描いた“理想の国家”がよみがえる! 今こそ必読の満州全史。
権力、金銭、そして理想。かつて満州には、男たちの欲望のすべてがあった――。
事変の夜から十四年が経ち、ついに大日本帝国はポツダム宣言を受諾する。
己の無力さに打ちのめされながらも、それぞれの道を貫こうとあがく敷島兄弟の行く末は……
敗戦後の満州を描くシリーズ最終巻。中毒読者続出の人気大河ロマン、堂々完結。>
「ペリーの来航によって完全に覚醒した日本の民族主義は
松陰の提示した方法によって怒濤の進撃を開始し、
アメリカの投下した二発の原子爆弾によって木端微塵にされた。
日本の民族主義の興隆と破摧。
たった九十年のあいだにそれは起こった。
これほど劇的な生涯は世界史上類例がないかも知れない。」
波 2015年3月号より
[船戸与一『満州国演義』全九巻完結記念特集] 〈正史〉と〈叛史〉をつむぐ、すさまじい力業
井家上隆幸
<原稿枚数は四百字原稿用紙で七千枚超か。
昭和三年六月四日の高級参謀河本大作らによる
満州軍閥の支配者・張作霖爆殺(満州某重大事件)に始まり、
昭和二十一年五月の広島で閉じる〈大叙事詩〉『満州国演義』全九巻が完結した。
〈演義〉とは「歴史の事実を面白く脚色し俗話(「白話」)を交えて平易に述べた小説」のこと。
『蝦夷地別件』(九五)で〈民族国家〉への原初をえがき、
次いで『新・雨月/戊辰戦役朧夜話』(二〇一〇)で日本陸軍の原点を追求した船戸与一
船戸与一には、小説家になる以前に豊浦志朗の筆名で書いた二つのルポルタージュ、
『硬派と宿命』(七五)と『叛アメリカ史』(七七)がある。
『満州国演義』で真正面から向きあい、
「幕末維新時に巣立ちし飛翔した日本の民族主義が
ついにはいったんの墜死を遂げるまでの濃密な歴史」の
〈九十年〉の後半を、船戸与一は、敷島家の四兄弟をして凝視させ、
ときに加担させて、〈正史〉と〈叛史〉をつむいで見せるのだ。>
出版社サイト▽
船戸与一『残夢の骸―満州国演義9―』|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/book/462310/
雨宮由希夫による書評 - 歴史時代作家クラブ公式ブログ
http://rekishijidaisakkaclub.hatenablog.com/entry/2015/03/23/185813
<週刊誌連載に際して、作家は
「満州のすべてが丸ごとわかるような作品を書きたい」
と抱負を述べたことがあったが、
その願いは十分に成就したというべきであろう。
歴史的事象に対する作家自身の想像力によって歴史の真実に迫り、
日本の興亡を巡る壮大なドラマを
総合的な戦争文学として記述しようという意思、使命感が読者に伝わってくるからである。>
【著者に訊け】船戸与一 圧倒的スケールで描く『残夢の骸』
- 週刊ポスト(2015年3月13日号、最終巻刊行直後の船戸へのインタビュー)
http://www.news-postseven.com/archives/20150305_306921.html
<原稿枚数、7500枚超。
全9巻に及んだ船戸与一著『満州国演義』が、
『残夢の骸』をもって遂に完結した。
その全てを「鉛筆で手書き」した船戸氏は2009年以来、
癌との闘病を強いられつつ、第1巻から約8年に亘った道程は余人の想像を絶する。
満州という現象を丸ごと、
それも「当時の空気も含め“森”全体を描く」大事業に挑んだ本作では、
東京麻布に生を享けた〈敷島四兄弟〉それぞれの生き様を通じて、
昭和3~21年に至る時代のうねりを包括的に描き出す。
出色は戊辰戦争で活躍した長州藩士を祖父、
建築学の権威を父に持つ、4兄弟の4つの視点だ。
外務官僚として満州国建国にも携わる〈太郎〉。
馬賊の頭目として大陸を駆けめぐる〈次郎〉。
関東軍の花形将校〈三郎〉。
無政府主義に傾倒し、渡満後は裏の顔も持つ〈四郎〉。>
文化部編集委員・喜多由浩が読む
『残夢の骸 満州国演義 9』船戸与一著
- 産経新聞(2015年4月4日…本書の「軍部悪玉論」を批判している)
http://www.sankei.com/life/news/150405/lif1504050028-n1.html
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