fc2ブログ

アフリカ映画とは呼べない?

まだまだ知らない映画があるんですね。
この中で観たのは『ズール戦争』だけです。『エミタイ』は有名で、ずっと観てみたいと思っているのですが…
また探してみようっと

越境するアフリカ映画 ――新たな連携をめざして(vol.1)
映画とアフリカと日本の「私」2019.12.20 岡島 尚志(国立映画アーカイブ館長)

「「アフリカと映画の関係で思い浮かぶのは?」と問われて、映画好きな60代くらいの日本人――つまり「私」の世代の平均的な映画ファン――はどう答えるだろうか。
残念なことに、ごくわずかな知識や記憶しかないのが普通である。案外、最初にアフリカ映画とは呼べない作品を挙げてしまう人が多いのかもしれない。
アメリカ製娯楽映画なら、まずハワード・ホークス監督の『ハタリ!』(1961年)
無声映画ならトッド・ブラウニング監督の『ザンジバルの西』(1928年)
フランス映画ならジャン・ルーシュ監督の『僕は黒人』(1958年)といった作品、

日本なら羽仁進監督の『ブワナ・トシの歌』(1965年)、『アフリカ物語』(1980年)といったところが、まず脳裏をよぎるのである。
つまり「私」たちは、40年近く前に大ヒットした、ナミビア人俳優ニカウさん主演の『ミラクル・ワールド ブッシュマン』(1980年作品で、現在は邦題を『コイサンマン』に改めている)を懐かしく思い出したり、

比較的近年ならクリント・イーストウッド監督の『インビクタス/負けざる者たち』(2009年)に感動したり、あるいは、ロケ地に選ばれてはるか遠くの惑星の風景になる、いわば無名性を担わされたアフリカを知っている程度なのである。
もちろん「私」たちは、例えば、DVDを手にして、スタンリー・ベイカー主演の英国映画『ズール戦争』(1964年)
、コリンヌ・ホフマン原作のドイツ映画『マサイの恋人』(2005年)と、
1994年のルワンダ虐殺を描く二作『ホテル・ルワンダ』(2004年)、『ルワンダの涙』(2005年)と、
トム・ハンクス主演の『キャプテン・フィリップス』(2013年)などの間を簡単に行き来できる時代に生きてはいるが、「本物」のアフリカ映画に出会うことはむしろ稀なのである。

1970年代、80年代を中心にアフリカ映画を一番熱心に興行してきたのは岩波ホールだろう。
とりわけセンベーヌ・ウスマン監督のセネガル映画『エミタイ』(1971年)、『チェド』(1976年)、『母たちの村』(2004年)といった優れた作品を上映した功績は大きい。
あの頃の公開作でいえば、岩波ホールではないが、昨年亡くなったブルキナファソのイドリッサ・ウエドラオゴ監督による『ヤーバ』(1989年)や『掟』(1990年)も印象的であった。それらには、今思い出しても、主人公や風景の向こう側に、物語を超えた高貴で超越的な何物かが宿っていたような気がする。

そうした小さな、しかし重要なアフリカ映画ブームの後、「本物」のアフリカ映画にたくさん出会える機会を作ったのは、なんといっても関係者のただならぬ努力によってこれまで実現されてきたいくつもの草の根的なアフリカ映画祭であった。その歴史や業績については、今回のイベントのために編集・出版された冊子『アフリカ映画の世紀』(国際交流基金刊)に詳しい。ちなみに国立映画アーカイブの前身である東京国立近代美術館フィルムセンターでは、シネマアフリカ実行委員会との共催により、2010年11月に日本=南アフリカ交流100周年を記念して「シネマアフリカ2010」が開催された。1984年の「国際交流基金アフリカ映画祭」から数えて26年のその年、19番組、30作品(短篇を含む)のアフリカ映画が上映された意味は大きい。

今回のシンポジウムに先立って上映された『密林の慈悲』(2018年)は、驚くべき映画であった。」
https://www.wochikochi.jp/serialessay/2019/12/african-film-across-borders-vol1.php

岡島 尚志(おかじま ひさし)
専門分野は映画史、映画保存、フィルムアーカイブ研究。東京国立近代美術館フィルムセンターにて研究員(1979年~)、同主任研究官(1992年~)、同主幹(2005年~)を務め、2009~2011年には国際フィルムアーカイブ連盟(FIAF)第12代会長に就任。ジャン・ミトリ賞受賞(2016年)。2018年4月より国立映画アーカイブ館長。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

sidetitleプロフィールsidetitle

アシーン

Author:アシーン
FC2ブログへようこそ!

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle最新トラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleリンクsidetitle
sidetitleブロとも申請フォームsidetitle

この人とブロともになる

sidetitleQRコードsidetitle
QRコード